昨日、電子申告で確定申告をした。
e-Taxのソフトは使わず、確定申告書作成コーナーから電子証明書を用いて申告をした。
電子申告するには公的個人認証の電子証明書(住民基本台帳カードに収納できる)が必要である。それを昨日、わざわざそのために有休を取って、区役所に行って、作ってきた。
*正しく言えば、事前に郵送で申請して、昨日それを受領してきた。
バイトなどで自分で銭を稼ぐようになってから、毎年確定申告をしていたのに、今まで電子申告していなかったのはなぜか。
理由は、ICカードリーダのせいである。
そもそもICカードの国際規格の中には、ISO/IEC14443(いわゆるRFID規格)というのがある。
・TypeAはMIFARE(マイフェア……“みふぁーれ”ではない)。フィリップスが開発した規格である。おそらく世界で一番普及している規格である。日本ではtaspoが採用している。会社の社員証や入館証などもこれが多いようだ。
・TypeBはモトローラが開発した規格である。日本では住民基本台帳カード、ICカード運転免許証、ICパスポートなどが採用している。
・いわゆる「TypeC」はソニーが開発したFelicaで、おそらく今現在日本で一番日常的に利用されている。ICOCA、PiTaPa、Edyなどが採用している。
*どーでもいいが、Felicaをこの規格の「TypeC」として採用するようソニーが提案したが、結局採用されなかった。その後、TypeAとTypeBとFeliCaを全て含む上位互換方式がISO/IEC18092(いわゆるNFC規格)として認定された。
話は変わるが、ちょいと昔、あるクレジットカードを作った。このカードを利用する気はさらさらなくて、入会特典としてソニーのICカードリーダ PaSoRi RC-S320がついてきたから作ったのだ。
*自分の個人情報を売って、ICカードリーダを買ったようなものだ。タダより高いものはない。
このICカードリーダ(RC-S320)は、Felica対応・TypeB非対応。つまり、住民基本台帳カード(TypeB)内の電子証明書が読めないから、e-Taxには使えない。
その他のICカードリーダは、Felica非対応・TypeBのみ対応だから、e-Taxにしか使えない。
*いや、例えば公共事業の電子入札とか、古物商の許可申請とか、東京商工リサーチの電子証明とか、そういうのには使えるんだが、その機会がこのボクには年に何回あるんだろうか?
TypeBとFelicaの両方が読めるICカードリーダは(多分)存在しなかった。だから、電子申告する気がなかった。
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ところが、今年の初めだっただろうか。流し読みしていたネットで、ソニーがNFC規格に対応したICカードリーダ RC-S330を2009/01に発売するという記事に出会った。
具体的に対応する規格は、TypeAとTypeBとFelicaである。
つまり、e-Taxにも使えて、Felica遊びも出来るということだ。素晴らしい。
ということで、あちこちで慎重かつ大胆適当に価格調査を試み、結局買ったのが、今回紹介しているSONY RC-S330である。
SONY 非接触ICカードリーダ/ライタ パソリPaSoRi RC-S330 ←掲載時は¥2800+送料無料
↑このお店、送料を含めて考えれば楽天で最安と思われる。
さらにSONY RC-S330を探す
このRC-S330は、一般人には最適なICカードリーダである。他のICカードリーダを進めている記事は古い。何か他の理由がないとダメである。他の魂胆がある。
*他の理由……いわゆるサムライ業の方々向けとか、接触型でなければダメ、とか。正直に言うと、一般人に対してはそんな理由は存在しないだろう。
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確定申告作業の詳細はあちこちのサイトで紹介されているので省略するが、
事前に確定申告書を手書きで書ける人じゃないと無理だろーなー。(当たり前か)
それから、e-Taxから垣間見える「電子土建屋」の姿があちこちに見えて、とても痛かったことをメモしておく。
でも、なんだかんだで4万円近く還付されるのは、毎年、会社から渡される年末調整関連の書類を、署名捺印だけして後は無記入で提出しているからだろうね。