03:休むに似たり

郵政短時間職員の思い出

投稿日:2020-10-14 更新日:

その昔、郵政民営化の前段階で、「郵政省」が総務省になった際に、郵政事業は「郵政事業庁」にスピンアウトされた。その頃、「郵政短時間職員」なる職員制度が生まれた。

この仕事に約3年半、従事した。

https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/whatsnew/saiyou00/saiyo_tan.html

採用試験があったが、楽勝で合格。
短時間勤務(1日4時間、週5日)、非常勤(任期2年、更新あり)の職員。
月給制、賞与あり、有休あり。保険は共済ではなく政管健保で厚生年金だった。

外務A、東京・武蔵野地域で採用され、小規模な普通集配局の集配営業課に配属された。

勤務時間は朝8時~12時。速達1便担当。通配の再配達も混ざってた。
集配営業課は1班に5区あって、通配は職員が各区に1人が配置されるのだが、速達便は1班に1人の配置。つまり、通配の5区分をマスターしなくちゃならない。
通配の担当者が速達を担当する班もあれば、短時間職員が担当する班もあった。

速達配達は、毎日同じルートを走るわけではない。
基本ルートはあるのだが、来ている郵便物によってルートを変える。
おまけに翌朝10時郵便があればそれは最優先だし、速達小包(たいていクール便)は先に配達しといた方が身のためだし。
ということで、同じルートを走ったことは1回もない。毎日がルート組み立ての日々であった。

もっとも、最初は大変だったんだけど。
車の免許は持っているが二輪の免許は持っていない。原付もまともに乗ったことがない。という状態で、原付で配達するのだ。だからまず、原付に慣れなくちゃならない。
おまけに、街を知らない。当時住んでいた市の隣の市だったが、そもそもそこに住み始めたのもたかだか数年前。土地勘が全くない、道も建物も初見な街で配達。
さらに言えば、ボクは方向音痴なのだ。だからよく道に迷った。郵便屋が道に迷うなんて洒落にもならないんだが。

それでよく仕事になったもんだ。さすが「土壇場の魔術師」。
仕事を始めて数か月後の飲み会で、本務者から「君は、最初は、こりゃダメだと思ったけど、途中で化けたね。大当たりだよ。」とか言われたし、辞める時には結構惜しまれた。

週休2日だった。
日曜日は公休。月曜は速達が少ない(日曜は企業も休み)ので非番。
ただ、祝日明けはなぜか非番にならず出勤。それでも速達は少ないので、通常の2班分を配達。いつもは行かない地区に出張るので、それはそれはまた未知の世界であった。そういう時に限って翌朝10時郵便が出るんだよな。。。

給料は月に約10万円。
午前はこっちで4時間働いて、夕方から別の仕事で4時間働いた。事前に双方に兼業の許可を取った。
夕方からの仕事も月10万円くらいだったから、合計で月に20万円。まあ悪くはなかった。
年食ってからもこの仕事が出来るかどうかはあまり考えてなかったな。

通常時に残業はあんまりなかった。
でも突発的に物量が多い時期があって、その時は2時間残業とかあったな。
あと、年末年始は配達終了後に年賀の組立てで、時間が許す限り残業したのもいい思い出だ。そういえば、どっかのマンションの年賀の配達もしたっけ。

通配の組立てのバイトのおばちゃんたちと仲良くなった。結構可愛がってもらった。
真面目に社会人になった時に、年上にも年下にも普通に抵抗なく対応できるノウハウをここで養ったのかもしれない。

雨が天敵なのは言うまでもないが、雪が降ったら最悪だった。
これ以降、雪が降っても嫌だなーと思わなくなった。本当に大変なのは、雨だろうが雪だろうが通常運用しなくちゃならん、配達系のお仕事じゃ。それに比べればどんな苦労も生ぬるい。

本務者(=正規雇用)になるチャンスもあった。
勤めてる間に、本務の郵政外務試験も合格した。
けれど、当時の東京郵政は郵便外務の採用がなく、貯金・保険外務の採用しかなかったので、お断りした。
周りからは羨望の目で見られたけど、簡保なんて詐欺師の片棒を担ぎたくはなかった。

郵便配達の仕事をしてみて、郵政民営化に大賛成になった。
職員は腐ってる、組合も腐ってる、組織も腐ってる。特に管理職にいい人材が皆無。そして、天下り団体が甘い汁を啜る。
こんなのは解体しないと未来がない。解体したから未来があるとは限らないけれど。

以上、どこかのネットサーフィンでたまたま郵政短時間職員のネタを見つけて、郷愁に浸ってみた。
民営化されてかなり経つけど、あの時の仲間は今はどうしているんだろうとは思う。

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